こんにちは。ミタ氏です。プレゼン編はこちら

今週、アポ0件だなぁ…
定休日明けの朝。いつもの朝会が終わると、同僚たちはそれぞれ資料をまとめ、軽口を交わしながら次々に現場へ出ていきました。
気づけば、オフィスに残っている営業マンは僕ひとり。
本来なら定休日前に、今週分のアポを仕込んでおくべきでした。
でも今月はすでに月初の時点でノルマ達成済みです。先月は200%を超えて、さらに今月分の持越しも100%作ってあります。
とはいえ…

明日も明後日もアポなしは営業マンとして不健康だよな
そう思って僕は電話を手に取りました。
ということで今回はアップセルですが、本記事では実話を通じて「成約率が高い営業の流れ」を学べると思います。
まずはアプローチの流れから。
- アポを作る
- 実際に会う
- 心の扉を開く
それぞれポイントがあり、そのポイントが習得できれば成約率は大幅に上昇します。
ぜひお楽しみください。
背景│アポ架電について
ちなみに背景ですが、飛び込み営業→アップセルになり、NETなし・他サービス加入者のリストに架電してアポを作るようになりました。
他のクローザーは架電部隊からアポが供給されます。

でも僕は架電から全部自力でやってます!
そして当然のように会社のトークスクリプトは使いません。
コツは別記事でお伝えするつもりですが、内容はざっくり言うと…
『新しいプランが出ているので切り替えのお願いでお電話差し上げました。通常なら更新月以外だと費用がかかりますが、今切替キャンペーンでそちらの地域を回ってますので、ご確認をお願いします。もしいいな~と思っていただけたらその場で対応してます』
こんな感じで、NETやケータイの話は一切しないでアポを作ります。
架電スクリプトはこだわるべきです。ぜひABテストで良いスクリプトを見つけましょう。
この日は半日かけて3件のアポを獲得できました。
数字だけ見れば「少ない」と思われるかもしれません。

でも僕にとってはこれで十分です!
結果的に3件すべて成約し、合計でNET3件、光電話1件、モバイル10回線のご契約を頂けました。
今回はその中のひとつ、NET1件、モバイル4回線の出来事になります。
アプローチ編│姉弟と黒犬のエピソード
その家は、少し入り組んだ路地の奥にありました。
木製の塀にアサガオのつるがたくさん伸びていて、濃い緑の葉を茂らせていました。

花が咲けば、きっと鮮やかで美しいだろうな…よし、まずはこれでいこうか
雑談ネタを決めたところで、ピンポン。

こんにちは!お待たせいたしました、○○社の三田です~
ご主人「はい、ちょっと待ってください」
しばらくして玄関に現れたのは50~60代くらいの男性でした。
無精ひげが印象的で、顔はやさしそうでしたが、表情は少し遠慮がちです。
僕「こんにちは~。お待たせいたしました、○○社の三田と申します。本日は貴重なお時間を割いていただきありがとうございました。ところで、これってアサガオですか?」

ええ、そうです

ですよね。花が咲いたらきっとすごくきれいでしょうね~

ですかね。じゃあこちらへどうぞ

反応薄いな…褒め方、外したなこれ
おそらく奥様かお母様の趣味だったんだろうな、と思いながら宅内へお邪魔しました。
大チャンス「犬」
階段を登りきったところで、ご主人が振り返りました。

あ、犬は大丈夫ですか?
犬!!きた!!
実は僕、営業歴3年の中で犬のいるお宅での成約率はたぶん100%です。

犬いらっしゃるんですね!僕も母が犬飼ってるので大丈夫ですよ!…うわぁ、この子ですか!かわいいですね~
黒くてつややかな毛並みのわんちゃんが僕に駆け寄ってきてくれました。犬はあごの下をゴシゴシ撫でるとものすごく喜ぶのでしばらく撫で続けました。
犬に好かれると非常に有利なので、ぜひ覚えておいてください。

どうもお世話になっております
台所に80代くらいの女性(お母様)が立っていたので、こちらも挨拶。
僕「あっ改めまして、私○○社の三田○○(フルネーム)と申します。本日は貴重なお時間をいただきありがとうございます。今日は新しいプランが出ていますので、切り替えのお手伝いに伺いました」

まあ、私はよくわからないから…どうぞそこ座って

ありがとうございます。あ、ここに荷物を置かせていただいてもよろしいですか?
許可をいただき、床にシートを敷いて荷物を下ろし、バインダーを手元に置いてから椅子に腰を下ろしました。
すると3階から足音が。階段を下りてきたのは50~60代の女性(奥様?)でした。

あ、まだいたの~?!あいさつやり直しだ!!
そう思い、さっきの丁寧なあいさつを一字一句変えずに奥様?に向かって言いました。

…はい、よろしくお願いします
その表情には少し警戒が。このまま話を進めてはいけません。

まずは心の扉を開かないと…よし
僕はすぐにワンちゃんを呼びました。

おー、よしよし、かわいいなぁ。Kさん、この子、何歳ですか?

今年で6歳ですね~

6歳ですか!こんなに落ち着いてるんですね~
僕「うちの子は4歳なんですけど、人が来るともう大はしゃぎで、しっぽをずっと振ってます笑。ちなみにこの子はどちらでお出迎えされたんですか?」
↑犬が話題のときの最強の質問です笑

実はこの子、保護犬なんですよ

保護犬ですか!?そうなんですね。Kさんって愛情深い方なんですね~!
僕「これ聞いていいかわからないですけど、どうして保護犬を飼おうと思われたんですか?」
奥様?「前にも犬を飼ってたんですけど、10年前に亡くしてしまって、それからずっと迷っていたんです。(私と犬の)どっちかが先にいなくなるのも辛いなと思ってて…でも保護犬って60歳までしか迎えられないって制限があって。私ももう60になるし、最後のチャンスだと思って思い切って迎えましたね~」

へぇ~そうだったんですね!Kさんみたいに優しい方に出会えて、この子もきっと幸せですね!

ありがとうございます笑。そちらは何犬なんですか?

犬種ですか?うちの子は「コーイケルホンディエ」っていうんですけど、実は野球の大谷選手が飼っている犬と同じ犬種なんですよ
「えー!そうなんですか!」と、さっきまでの警戒した表情はすっかり消えました。この間ずっとワンちゃんを撫でていたのですが、そういう「犬愛好家」としての姿も含めて信頼関係に繋がったのだと思います。

それじゃあそろそろ本題に入ろうかな
僕「それでは貴重なお時間いただいてますので、案内させていただきますね。もしよろしければ奥様もお座りください」

はは、姉なんです笑

ええ!それは失礼しました。ていうかKさんが弟様ですか!?Kさん渋い!むしろお姉様お肌キレイですね~!姉弟が逆かと思いましたよ~!
調子のいいことを言ってますが、先ほどの犬の話題ですっかり打ち解けてるからこそ響く褒め言葉です。
まとめ
ここまでの流れ全部が“アプローチ”です。
- アポを作る(飛び込み・架電)
- 実際に会う(あいさつ+訪問趣旨)
- 心の扉を開く(雑談+褒め)
周りのメンバーを見てると成約率=プレゼンの質と勘違いしてる人が多いですが…
実際はアプローチの質が成約率に直結するので、注力すべきはプレゼンではなくアプローチです。
その証拠は、この後に続くプレゼン編でぜひご確認ください。
今回は以上です。
冒頭でお伝えしたアポ架電3件、その残り2件はこちらです!

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